「海外旅行で、わざわざ日曜日を狙って街へ繰り出したことはありますか?」
ビーチリゾートとして名高いタイのプーケット。海でのんびり過ごすのも最高ですが、もしあなたの旅程に日曜日が含まれているなら、絶対にホテルに籠もっていてはいけません。夕暮れ時、パステルカラーの歴史ある建物が立ち並ぶ旧市街に足を踏み入れた瞬間、そこには息をのむほど幻想的でエネルギーに満ちた世界が広がっています。
週に一度だけ現れる熱狂の歩行者天国「ラード・ヤイ」とは?
夕方16時を回り、オールドタウンの中心地「タラン通り(Thalang Road)」の車両が止められると、どこからともなく屋台が次々と立ち並び始めます。毎週日曜日の16:00から22:00頃まで開催されるサンデー・ウォーキングストリート、それが「ラード・ヤイ(Lard Yai / หลาดใหญ่)」です。
初めて耳にすると、英語の「lardy(脂っこい)」を思い浮かべてしまう人もいるかもしれません。しかしこの名前、れっきとしたタイ南部の方言です。標準タイ語で市場を意味する「タラート」が縮まった「ラード」と、大きいを意味する「ヤイ」が合わさった言葉で、直訳するとまさに「大きな市場」。
夕焼けが街を黄金色に染め上げる頃、シノポルトガル様式のレトロな町並みには電飾が灯り、通り全体が生演奏のビートとお祭りのような熱気に包まれます。
東西のカルチャーが交差する「ババ・ニョニャ」の街並みを歩く
このマーケットの魅力は、単なる屋台街にとどまりません。19世紀のスズ採掘ブームで栄えた中国系移民と地元タイ人の混血文化「ババ・ニョニャ(ペラナカン)」の息吹が、街の随所に色濃く息づいています。
通り沿いに連なる2階建てのショップハウスは、間口が狭く奥行きが深い独特な造り。中国風の繊細な木彫り窓と、ヨーロッパ風のアーチ状回廊「五脚基(ゴ・カ・キー)」が見事に融合しています。
街中では、華やかな刺繍レースのブラウス「バヤ(Kebaya)」にろうけつ染めのサロンをまとった女性たちが歩き交い、まるでタイムスリップしたかのようなフォトジェニックな光景に出会えます。
ユネスコ認定の美食都市!今回リアルに味わった絶品ローカルグルメ
2015年にユネスコから「食文化創造都市」に認定されたプーケット。中華の技法と南タイのスパイシーなハーブが融合したババ料理は、ここでしか味わえない逸品ばかりです。
今回、マーケットの熱気の中で実際にいただいた至高のグルメがこちら!
・オーアオ(O-Aew / โอ๋วエ๋ว) 熱気あふれる通りで火照った体を一瞬でクールダウンしてくれる、プーケット発祥の伝統スイーツ。植物の種子とバナナから抽出されたぷるぷるの透明ゼリーに、ひんやり冷たいかき氷とフルーツ、シロップが絶妙に絡み合い、喉ごし爽快です。
・ホーモック(Hor Mok / ห่อหมก) バナナの葉を開いた瞬間に広がる芳醇なハーブの香り。魚のすり身にレッドカレーペーストとココナッツミルクを合わせ、ふんわりスフレ状に蒸し上げた伝統料理です。ピリッとした辛さの奥に濃厚なコクと魚の旨味が凝縮されていて、一度食べるとやみつきになります。ビールのつまみに最適です!
・アーポン(A-Pong / อาโป้ง) 小さな中華鍋で一枚ずつ薄く焼き上げられる、紙巻きスタイルのクレープ風おやつ。ココナッツミルクと米粉の生地は、外側が驚くほどパリッと香ばしく、中心はもっちり。ふわりと漂う素朴で優しい甘さが、散策の食べ歩きにぴったりです。
朝から夜まで遊び尽くす!オールドタウン完全制覇の1日モデルコース
日中の暑さを賢く避けながら、夜のラード・ヤイまで120%楽しむための黄金ルートがこちらです。
09:30 – 10:00
伝統衣装をレンタル 混雑する前に「Hello Phuket」や「Sanae Thai Closet」へ。ババ・ニョニャ衣装に着替えてアクセサリーやヘアをセット。
10:00 – 11:30
涼しい午前中に映えスポット撮影 日差しが強くなる前に撮影を済ませるのが鉄則。パステルピンクやイエローの建物が並ぶ「ロマニー通り」や、タラン通りのアーチ回廊、Mardiが描かれたウォールアート前でベストショットを狙いましょう。
11:30 – 12:45
ミシュラン掲載の老舗で贅沢ランチ 名物の豚角煮「ムーホン」や濃厚カニカレーを味わいに、レトロ洋館の「Tu Kab Khao」または築100年以上の邸宅「Raya Restaurant」へ。
13:00 – 14:15
「タイホア博物館」で涼しく歴史トリップ 日差しが最も強くなる昼下がりは、エアコンの効いた美しい洋館博物館へ避難。プーケットがスズ鉱山で栄えた歴史や文化をじっくり見学。
14:30 – 15:45
レトロカフェで優雅に足休め 「Torry’s Ice Cream」で名物アイスを味わうか、プーケット最古のホテル「The Memory at On On Hotel」のクラシックなラウンジで冷たいタイティーを飲んでリフレッシュ。
15:45 – 16:15
衣装を返却して戦闘モードへ 衣装を返却して身軽になり、スニーカーなど歩きやすいスタイルへチェンジ。
16:30 – 18:00
「ラード・ヤイ」開幕と同時に突入! 屋台が開き始める16:30〜17:30は、通りが歩きやすく写真も撮りやすいゴールデンタイム。18:30を過ぎるとライトアップされ生演奏で熱気が最高潮に達しますが、同時に道が人で埋め尽くされるため、目当てのグルメはこの時間帯にサクッと確保するのが勝ち組です。
在住者が教える!現場で役立つ実践アドバイス
現金(20・50・100バーツ札)をたっぷり用意
屋台は現金払いが基本。1,000バーツ札は日中のカフェやお土産店で崩しておくと、混雑した屋台でもスムーズに購入できます。
日中の直射日光対策
建物と建物の間を歩く際は日差しが強いため、日傘や水分補給のドリンクは必携です。
帰りの足をあらかじめ確保しておくこと
日曜夜のプーケットタウン周辺はGrabやBoltが非常に捕まりにくく、料金も跳ね上がります。ビーチエリアへ戻る予定なら、パンガー通りなどの大通りに待機しているソンテウやタクシーの場所を昼間のうちにチェックしておくか、早めに配車を手配しておきましょう。
歴史が息づく美しい街並み、ここでしか出会えないババ料理、そして夜空の下で響く音楽と人々の笑顔。日曜日のプーケットタウンには、旅の記憶に一生残り続ける特別な魔法がかかっています。次の週末、あなたもこの熱気の中に飛び込んでみませんか?

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