「日本に帰らない子どもに、税金を使う意味はあるのか?」という問いに、私たちはどう答えるべきか。

補習校ブログ

海外で育つ日本人の子どもは、本当に「日本の宝」なのか?

「海外で育つ日本人の子どもたちについて、本気で考えたことはありますか?」

近い将来、世界を舞台に生きる彼らは、もしかしたら一生日本に帰ってこないかもしれない。そう聞くと、「じゃあ支援する必要なんてないのでは?」と思う人もいるかもしれません。

でも、本当にそうでしょうか。

どこで暮らし、どんな道を選ぼうとも、ルーツに日本を持つ若者が国際社会で堂々と力を発揮すること。それ自体が、長い目で見たときの大きな国益そのものになるはずです。

「海外の日本人チルドレンは、日本の宝である」

この揺るぎない理念を胸に、日本でおそらく唯一とも言える「世界の小規模補習校支援」に人生を捧げて研究を続けている研究者、M先生。先日、私たちのプーケット補習校で外部監査を担ってくださっているM先生と、じっくり語り合う機会がありました。

大都市にはあって、プーケットにないもの

バンコクやシラチャ、チェンマイのように、日本企業が数多く進出し、大きな日本人会コミュニティが形成されている街とは違い、ここプーケットに進出している日系企業はごくわずかです。当然、駐在員家庭の数も限られています。

後ろ盾となる企業基盤や大規模なコミュニティがないからこそ、小さな補習校には公的なサポートの手が切実に求められます。ですが現実は、規模が小さければ小さいほど、その声は届きにくくなってしまう。

そんな埋もれがちな現場にまっすぐ目を向け、現場の声を拾い上げ、制度や研究の力で支えようとしてくれているのがM先生です。私たちのような小規模校にとって、どれほど救いになっているか計り知れません。

学会の冷たい逆風に抗う「現代の志士」とともに

日本の学会では時に、「そもそも海外の補習校は、公的な学校と呼べるのか?」「支援など不要ではないか」といった厳しい批判や冷ややかな視線にさらされることもあるそうです。

それでもM先生は、現場で懸命に日本語や日本文化を学ぶ子どもたちの未来を守るため、最前線で闘い続けています。

その姿は、私から見れば研究者という枠を超えた「志士」そのもの。同じ志を持つ「同志」です。だからこそ、先生と言葉を交わす時間はいつも胸が熱くなり、尽きることがありません。

そんなM先生が今回、新天地に新たな志を立て、次の一歩を踏み出されることになりました。

挑み続ける背中を見送りながら、私たちプーケット補習校もまた、この地で学ぶ子どもたちの未来のためにさらなる飛躍と発展を遂げられるよう、精進を重ねていく決意を新たにしました。

続く。

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