「えっ、こんなところで真剣にパターゴルフしてるの?」
ある夕暮れ時のこと。南国プーケットの陽気な風が吹くカロンの街を歩いていると、突如として視界が太古のジャングルに切り替わりました。通りがかるたびに「なんだここは……」と気になっていた異様な一角。それこそが、知る人ぞ知るエンタメ空間「Dino Park(ダイノパーク)」です。
「三度の飯より恐竜が好き!」
そんな熱狂的な恐竜マニアである息子の3歳の誕生日に合わせ、ついに我が家はあのジャングルの奥へと潜入してきました。結論から言うと、大人の想像を気持ちよく裏切ってくれる、最高にカオスで魅力的なロストワールドでした。
【所要時間30分】実は超コンパクトな濃密ジャングル
「テーマパーク」と聞いて、東京ドーム何個分もの広大な敷地を想像すると、いい意味で肩透かしを食らいます。
実はここ、ルートは完全な一本道。 大人が立ち止まらずにスタスタ歩けば、なんと10分足らずで出口に着いてしまうほどの広さなのです。じっくり見て回っても30分から40分、どんなにじっくりじっくり回っても1時間以上は滞在しないであろう、超コンパクトな施設。
でも、この「狭さ」が信じられない没入感を生んでいます。 生い茂る熱帯植物、轟音を立てる滝、ひんやりとした薄暗い洞窟がギュッと凝縮されていて、一歩踏み入れた瞬間の空気感は完全に映画のセット。うっそうとした木陰が多いおかげで、プーケットの強烈な日差しを避けながらサクッと非日常を味わえる、子連れ旅行には神のようなサイズ感でした。
【ガチ勢も納得】3歳児がフリーズし、9歳児が息を呑む動く恐竜たち
「まあ、ただの置物でしょ」と油断していると痛い目を見ます。 ここの恐竜たち、普通に動くんです。
目の前にそびえ立つ巨大なティラノサウルスが、低い唸り声をあげて大きな顎を開いてきた瞬間。三度の飯より恐竜を愛するはずの3歳児は、完全にフリーズしました。隣にいた9歳の長男でさえ、思わず一歩後ずさりして息を呑むほどのリアルさ。
子ども騙しじゃない。本気でビビらせにくるクオリティがそこにはあります。小学生くらいまでの子どもなら、間違いなく全力で熱狂できる世界観です。
【18時20分の奇跡】薄暗闇に響き渡る人工火山の噴火
もしここを訪れるなら、絶対に夕方の時間を狙ってください。 なぜなら、18時20分になると唐突に「火山の噴火」が始まるからです。
徐々に暗くなる空、あたりに響き渡る地鳴りのような重低音。そして赤黒い光とともに山からもうもうと煙が噴き上がるド派手な演出。 さっきまでフリーズしていた3歳児もこれには目を輝かせて大喜びで、9歳児もすっかりテンションが上がって夢中で見入っていました。
【圧倒的カオス】恐竜×ミニゴルフという突き抜けた発想の自由さ
そして、私がこの場所を強烈に推したい最大の理由は、演出のリアルさ以上に、その圧倒的な「発想の自由さ」にあります。
私は今回プレイしなかったのですが、この恐竜ジャングル、なんとミニゴルフのコースになっているんです。
太古の獰猛な恐竜たちが唸り声をあげる原始の森で、人間たちがゴルフクラブを握りしめて真剣にコースを回っている。 世界中探しても、恐竜とゴルフを同じ空間にぶち込もうと決断した場所が他にあるでしょうか。「恐竜を見ながらパターを決めろ」という、タイならではの突き抜けた発想の自由さ。このカオスな空間を大真面目にエンタメとして成立させてしまっているセンスこそが、たまらなく愛おしいのです。
1時間あればお釣りがくる、プーケット旅行の最高のスパイス。 もしカロンの街角で怪しげな恐竜の看板と目が合ったら、迷わずジャングルの中に足を踏み入れてみてください。そこには、大人も子どもも一瞬で童心に帰れる、濃密でカオスなロストワールドが待っています。


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