「なんで海にゴミが?」水族館で6歳児に問われた、大人が答えに詰まるシンプルな質問。
「ねぇ、なんで海にゴミがあるの?」
水族館の大きな水槽の前、色とりどりの魚たちに目を輝かせていた一人の生徒が、ふと、私の顔を見上げて言った。そのあまりに純粋な瞳に、すぐ言葉を返せなかったのは、きっと私だけじゃないはず。
これは、6月のある日、プーケット水族館で起きた、小さな奇跡の物語。
☔️ ざあざあ降りの朝。でも、僕らの心は晴れだった。
遠足の朝、プーケットの空は少しだけご機嫌ななめ。正直、「あー、雨か…」なんて思った大人たちもいたかもしれない。
でも、水族館の入り口に集まった子供たちの顔は、曇り空を吹き飛ばすくらいのピカピカの笑顔!「早くお魚みたい!」「ジンベエザメいるかな?」そんな声が聞こえてくるだけで、雨音なんて最高のBGMに思えてくるから不思議だ。
体調を崩してお休みになっちゃった子の席は、少しだけ寂しかったけど、「あの子の分まで楽しむぞ!」って、みんなの心は一つだった。
🎨 画用紙は、子供たちの「好き」で溢れる小さな海になった。
今回の目玉イベントは、水族館での写生会。
配られた真っ白な画用紙を手に、子供たちは自分だけのお気に入りの場所を探しに散っていく。
巨大な水槽に顔をくっつけて、優雅に泳ぐ魚のカーブを一生懸命追いかける子。 ふわふわ漂うクラゲの不思議な形に、時間を忘れて見入る子。 大好きなニモ(カクレクマノミ)を見つけて、「いた!」と小さな声で叫ぶ子。
そこに描かれていたのは、単なる「上手な絵」じゃなかった。 彼らが感じた「好き」や「不思議」や「カッコイイ」が、クレヨンの線一本一本に、色鉛筆のグラデーション一つ一つに、全部込められていたんだ。
その光景は、まるで子供たち一人ひとりが、自分だけの海を創造しているかのようでした。 そこに正解も間違いもなくて、ただ、キラキラした好奇心だけが溢れてる。
🐠「楽しい!」の先に見つけた、僕たちが向き合うべき現実。
大迫力のフィーディングショーに大興奮した後は、海の環境問題をテーマにした短い映画の時間。
「わー!すごい!」「お魚さん、ごはん嬉しいね!」 そんな無邪気な声が、少しずつ静かになっていく。
画面に映し出されたのは、僕らが普段見過ごしている、もう一つの海の姿。 ここで、冒頭の質問が飛び出したんだ。
「なんで、海にゴミがあるの?」
大人は、理由を知っている。便利さの裏側にあるものを、知っている。でも、このシンプルな問いに、胸を張って答えられる大人がどれだけいるだろう?
子供たちが画用紙に描いた、あの美しい海。 それを守るのは、僕たち大人の責任なんだって、改めて突きつけられた瞬間だった。
🐢 雨上がりの奇跡と、世代をこえて繋がっていくバトン。
映画が終わる頃、まるで僕たちの想いが届いたかのように、雨がピタリと止んだ。
「見て!晴れたよ!」
その声に導かれて外に出ると、みんなでウミガメの保護施設までお散歩することに。傷ついて保護されたウミガメを、子供たちは食い入るように見つめていた。
今日の遠足は、去年まで一緒に学んでいた卒業生や、在校生の弟くんも参加。いつもとは少し違うメンバーでのランチは、最高にピースフルな時間。
お兄ちゃん、お姉ちゃんたちが、小さな子の面倒を見たり、一緒に笑ったり。 こうやって優しさや想いって、繋がっていくんだな。
水族館で生まれた「海を守りたい」っていう小さな気持ちの芽が、世代を超えた交流の中で、もっともっと大きな優しさの輪に育っていく。そんな未来が見えた気がした。
✨ 私たちがもらった、未来への宿題。
子供たちにとって、最高の思い出がまた一つ増えた一日。 でも、それ以上に、私たち大人がたくさんのことを学ばせてもらった一日だったかもしれない。
彼らが画用紙に描いたカラフルな魚たちは、きっと、彼らの心の中でずっと泳ぎ続ける。 そして、いつかこの星の未来を担う彼らが、「あの日の海、キレイだったな」って思い出してくれたら。
私たちが今日受け取ったこのバトンを、最高の形で未来に渡していくこと。それが、この日の遠足がくれた、一番の宿題だ。
準備してくださった保護者の皆さん、本当にありがとうございました。 これからも、子供たちの純粋な「なんで?」を、一緒に考えていける仲間でいれたら嬉しいです。
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