突然ですが「巡回指導」という言葉をご存知ですか?
ちょっと堅苦しくて、お役所仕事っぽい響きですよね。でも実は、遠い異国の地で、日本の未来を背負う子どもたちのために、密かに、そして熱く行われてきた日本の文科省による指導支援プログラムのことなのです。
「巡回」から「特別」へ
昔は「巡回指導」と呼ばれていたこのプログラム。日本から派遣された先生方が、タイのバンコクやシラチャにある日本人学校から、プーケットやチェンマイにある補習校まで、わざわざ足を運んでくださっていました。
でも、最近この名前が変わったそうです。「巡回」から「特別」に。
これが意図するところは、従来の「巡回」というのは「補習校のある現地に赴いて」という意味合いがあったものがなくなったこと、つまりは「特別指導」に名称が変わったことで必ずしも「現地に行かなくてもいいですよ」ってことの模様。
これは世界中で実施されてきた巡回指導に成果がいまいち見れなかったことに起因しているようです。
先生方の「本気」が子どもたちの心を動かす
さて今年も、はるばるシラチャから校長先生と3名の先生方がプーケットまで来てくださいました。
先生方は、当たり前ですが、授業のプロ中のプロです。先生方が繰り出す授業は、魔法のように子どもたちの好奇心をくすぐります。
「え、こんな風に習うと、勉強ってこんなに面白くなるんだ…!」
子どもたちの目が、キラキラと輝き始めます。普段とは違う、新しい視点やアプローチに触れることで、彼らの学びに対するスイッチがONになる瞬間。
それは、先生方にとっても、子どもたちにとっても、かけがえのない時間だったはずです。
授業が終わった後も、先生方と講師陣の熱いディスカッションは続きました。
「どうすれば、もっと子どもたちに響く授業ができるか?」
「どうすれば、この一回で終わらせず、次につながる成長にできるか?」
そんな、熱くて、真摯な声が飛び交っていました。
一番大切なこと
今回の「特別指導」は、ただのイベントではありませんでした。
これは、プーケットの教育を、子どもたちの未来を、変えるための小さな一歩です。
「一度きりの特別」を「ずっと続く特別」にするために、この熱量をどうやって繋いでいくか。
大事なことは、この特別指導が単発に終わることなく、成果が見られるようなやり方を模索し、具現化することで継続的に、少しずつでも成長していくことと考えます。そして最も大切なことは、それを考えるだけでなく「実行すること」。プーケット補習校は講師陣一同、これからも精進して参ります。
これからも、この「特別指導」から生まれる、小さな奇跡の物語に、私は目が離せません。
コメント